日本・ドイツ・韓国の介護保険制度を比較、家族らの支援乏しく

2014年12月18日

介護保険は2000年の制度開始から14年が過ぎました。

日本が制度導入の際手本にしたドイツや、逆に日本の制度を真似た韓国をくらべると、日本はサービス給付限度額が手厚いのですが、家族を自宅で介護する人への支援は乏しいといえます。

政権与党の圧勝だった今回の衆議院選挙では、一部の野党が公約に「介護者に現金給付導入」を掲げましたが、政策論争にまでは発展する事はありませんでした。

介護離職の問題が深刻になっているいま、介護者支援の視点で日・独・韓の制度を比較してみました。

3カ国の中では介護者への支援が一番充実しているのがドイツです。

在宅介護では、ショートステイなど日本と同じサービスもありますが、現金給付を選択できる点で日本と大きく異なります。

給付額は要介護制度によって異なりますが、月額35,000円〜105,000円ほどで、介護サービスと現金給付を組み合わせる事も可能です。

労災保険から給付金がでたり、介護保険財政からの年金保険料負担など、介護者への支援は至れり尽くせりです。 しかしサービスを受けられる対象者は少なくて、給付限度額も低くなっています。

変って韓国では、療養保護士という国家資格を作りました。

有資格者が事業所に登録して家族を介護すると、毎月30,000円〜60,000円が現金給付として受け取れます。
ホームヘルパーが仕事として同居家族を介護する事を禁止している日本とは対照的です。

しかし、この制度が悪用して、不正受給している人も出てしまっています。
療養保護士約24万人のうち、家族を介護している人が3割り近くを占めるという事ですから、一部の人達で悪用されているのです。

いっぽう日本ではどうでしょうか。

ドイツや韓国でサービスを受けられるのは日本でいうところの「要介護2」以上にあたる人達ですが、日本は対象が幅広くなっています。 しかも給付限度額も高くて外部サービスも多様です。

だけども介護者への支援は貧弱。 一部の市町村で介護保険財政から一部負担のある家族介護慰労金制度があるくらいです。

介護保険制度が創設された当時は、おもに家族で負担していた介護を社会全体で担うために「介護の社会化」が重視されました。
ですが時代は移り変わり、社会化が強まって介護は外部サービスが中心に支える仕組みに変化してきたいま、結果として家族への支援は置き去りになってしまいました。

現金給付に関しては、家族を介護に縛り付けるといった発想で反発が根強いのも確かです。 ですが、在宅介護は家族が中心に深く携わっている観点から、要介護者本人が家族による介護を希望して、それに家族が答えるなら介護保険を使えるようにするべきです。

日本が学んだドイツでは、現金給付の上限額を、外部サービスの費用を基準にして6割程度と低く設定しています。
このため現金給付を選ぶ人が多ければ多いほど、介護保険財政の膨張の歯止めになり、また外部サービスの利用も制限されるようになり、双方にメリットがあります。

 

 

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